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【小説】父と子のつながり『シャイニング』の感想!【映画との比較もあり】

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ホラー大好き、なゆきです! こちらはホラー小説『シャイニング』のネタバレ感想記事です。
 

 

1.『幽霊屋敷』で起こる惨劇

 ジャンル:ホラー
 
だいぶ昔に発行されたホラー小説。あの有名なスティーヴン・キングさんが原作です。現在に至るまで読んだことなかったのですが、なんとなく作品の概要だけは知っていました。映画がかなり有名ですからね。「シャイニング? お父さんがおかしくなって襲ってくる作品だっけ?」ぐらいの認識はありました。
 
舞台は雪に閉ざされたリゾートホテル『オーバールック』です。メインに活躍する人物はたったの3人。この限定された状況下で繰り広げられる物語が非常に面白いです!
 
『いわく付きの建物に住む家族が心霊現象に巻き込まる』というよくある設定のホラーです。そこに『シャイニング』という超能力を加えて、無力な主人公たちではなくしてるのが面白いところなんですよね!
 
文庫は上・下巻に分かれているのですが、話の進み具合はけっこう遅めです。上巻では、下記について丁寧に描かれています。
 
・ホテルでの生活
・家族3人それぞれの関係
・ジャックの苦悩
・ダニーの能力
・夫婦それぞれの親
 
下巻ではダニーの行動がきっかけで、物語が急速に動いていきます。怖さだけを追求した作品だと思っていたので、登場人物についてかなり細かい描写があり、むしろ哀愁を感じる作品でした! 
 
ちなみにこちらは続編が出版されています。タイトルは『ドクタースリープ』。成長したダニーが主人公の作品です。 
 

1.どんどん狂っていく悲しさ

 ホテルに住んでいる霊たちが、一つのホテルの意思となって、トランス一家に悪影響を与えていきます。先入観からお父さんが一方的に悪いのかと思っていました。全然そんなことなかった!!
 
確かに全く問題がないわけではありません。アルコール依存や癇癪持ちなど、危うい人物でもあります。でも息子を心から愛しているし、管理人の仕事をきっかけにして、あらゆる問題に決着を付けようとする意思も感じました。そんな人物がホテルに影響され、自分を失くしていく姿がとても悲しいのです。
 
経済的にも、立ち直るきっかけとしても、ジャックが『管理人の仕事』にどれだけの思いで打ち込んでいたか理解できます。だからこそ『後がないジャックが、心のどこかで引き返した方が良いと思いながらもどうすることも出来ない』という状況が痛いほど伝わって来るんです!
 
もう可哀想すぎて、怖いどころじゃないよ!! 
 
「もう勘弁してやってくれ」という気持ちばっかりで、恐怖心は吹っ飛んでました。ここで一つ疑問だったのは「何故ジャックが狙われたのか」ということです。
 
精神攻撃を受け続け、ホテルの一部となって、妻子に襲い掛かるようになったジャック。ジャックは自分のことを『壊れたスイッチ』があると言っていました。心に脆さを抱えていたジャックが、ホテルからしたら狙いやすかったのでしょうか。
 
過去の出来事も多く描かれている本作。その中にジャックの父との思い出があります。これを見て面白いと思ったのが、ジャックの性質は父から受け継がれている部分があるということです。ジャックとダニーの関係が濃く描かれていることから、これは『父と子の物語』なのかなと思いました。
 
ちなみに私が本作で最大に怖かったのが、ダニーが風呂場で遭遇した女性の霊です。ジャックも確認しにいくのですが、姿が見えずとも追いかけてきてるのが怖すぎました!
 

2.映画版との比較。全然ちがう!!

 なんか映画は登場人物みんな怖いですよ!?
 
ジャックはもちろん、ガリガリにやせ細った奥さんも、無表情が多いダニーも皆どこか不気味に見えました。
 
監督はスタンリー・キューブリックさん。話の流れは基本的に同じです。ですが、原作と映画は別物と言った方が良いでしょう。何故なら映画版『シャイニング』は、ホラー要素を前面に出した内容になっているからです。原作での事細かな人物描写・ダニーの能力『シャイニング』・家族間の関係などは省かれています。
 
原作ではダニーの能力が対抗手段としてありました。なので原作のダニーは利発で勇敢な子として描かれています。映画版だと超能力要素が薄いため、ダニーは無力な子供以上には描かれていません(知恵を絞って逃げ切るシーンにはダニーの賢さを感じました)。
 
ちなみに結末はかなり違います。
 
私は原作の方が好きなんですよね。理由は『父と息子』の関係を濃密に描かれているから。原作ですとダニーはめっちゃパパっ子なんです。あとはハローランの扱いが映画だとかわいそう(笑) 原作だと活躍するので楽しみにしていた部分なのですが「えっ!? これで出番終わり?」と思わずにはいられなかった。そこが残念ですね。
 
ただ、怖さを出すために主人公サイドを無力にするのは効果的だと思いました。それに時間の制約がある映画でホラー要素のみに絞り、シンプルながらも恐怖心を煽る演出が素晴らしいです!
 
パッケージにもなってるあのシーンは、忘れられそうにもありません(笑)
 
原作と映画では方向性が違います。怖さなら映画、感情移入するなら原作といった感じです。受ける印象は全然違うでしょうね。
 
最後も映画はホラーらしく『どこか不気味な終わり方』で、原作ですと『切なくも希望はある終わり方』です。それぞれの楽しみ方があるので、映画を見たなら原作を、原作を読んだなら映画を、どちらもおすすめします!  

2.『シャイニング』の配信情報

映画メインの記事ではないですが、せっかくなので配信情報をのせておきます。もし興味があったら、見てみてくださいね。私が契約している動画サービスの情報です。
 
【Hulu】 〇 (字幕版のみ)
【Amazonプライム】 〇 (字幕版のみ)
【NETFLIX】 ✖
(※2018年11月3日確認)